COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2015/07/09

【vol.360】過去の常識は通じない!ご両親のための「就活」ガイド 〜坂東流〜

週刊新潮7月9日号で、『30年前の常識は通じない!ご両親のための「就活」最新ガイド』という特集記事が掲載されていました。

こんなトピックです。
・採用試験が後ろ倒しで何が変わるか?
・「オワハラ企業」ってなんだ?
・子供が廃人になるブラック企業を見分けろ!
・8人で250人が自殺!不用意な禁句リスト

興味がある方は読んでもらうとして(笑)、私なりの “ご両親向けガイド” をまとめてみました。

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 ★バブルの二の舞をさせるな!★
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今年は「アベノミクスの影響で売り手市場」と報じられています。
実際、企業の採用意欲は高いです。学生に早々と内定を出し、囲い込みに躍起になる状況は、バブル期に近いような印象すら受けます。

しかし、思い出してください。
当時採用された「バブル世代社員」が、その後社内でどんな評価を受けたかを…。
「使えない」「不満や屁理屈は言うが、働かない」etc.
そうなった要因の一つとして、就職活動でチヤホヤされ、必要な鍛錬が不足していたことが指摘されています。

面接官に説教されたり、試験で落とされたりすることを通じて、社会人の厳しさを実感できるのが、就活の良い点です。

今年のように、本人の実力以上に簡単に内定が出たり、企業から持ち上げられたりすると、学生は勘違いしてしまいます。

そうなって最も困るのは、本人自身。
お子さんには「過信するな。精進しろ。」と言ってあげてください。

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 ★口を出せ!★
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「ご両親は就職活動について何て言っているの?」と学生に聞くと、「『好きなようにしなさい』と任せてもらっている」という回答がとても多いです。

『大学を出して就職してもらえれば、親の務めは果たした』と思っている人が多いのでは?

親の要望を押し付け過ぎるのはどうかと思いますが、必要な口出しはしてほしいのです。
だって数百万の学費を投資している訳ですから、その行方はきちんと見定めたくありませんか?(私の実感では学生10人中2~3人は自分の学費が幾らかさえ知りませんよ!)

また、大卒新人の3人に1人が、入社後3年以内に離職しています。
はっきりいって3年以内の退職は「履歴書が汚れる」だけ。何ひとつプラスはありません!

お子さんに言ってあげてください。
「入社したら3年は絶対に辞めてはいけない。そういう覚悟ができる企業を選びなさい」と。

そして、問いかけてください。
「なんのために就職するの?」
「なぜ、その会社に就職したいの?どういう基準で就職先を選ぼうとしているの?」

30年前に比べて、日本経済は劇的に豊かになりました。
すでに満たされている学生は、就職に対しても考え方が多様化しています。

よく聞くのは「大学まで出してもらった手前…」「ニートはカッコつかないから…」という  “消極的な理由” で就活している学生のホンネ。
とりあえず就職先を決めて、入社後『思っていたのと違った』という理由ですぐ辞める位なら、ニートになってでも就職を先延ばしした方がよっぽどマシだと、私は思うのです。

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 ★ブラックからの脱出!★
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「空気を読み、はみ出さない」ことに長けた最近の学生。
就活スタイルにおいても「没個性」が加速しています。

リクルートスーツはなぜか黒一色。
髪も鞄も靴も黒で同じ格好。

「社会人らしく」というより「目立たないように、個性を消す」ことが重要だと認識している学生が大半だと思います。

そのせいで・・・みんな一緒すぎて見分けがつきません!
ですから、ご両親はお子さんの個性を引き出す身だしなみを、ぜひアドバイスしてあげてください。

だいたい、黒スーツは本来フォーマル用であり、ビジネスシーンのスタンダードは紺かグレーです。どちらかに変えるだけで、劇的に印象に残ります。(それほど、異常に黒ばっかり!)

また、薄いブルーのシャツを着るのもいいでしょう。(そんなことで絶対に不合格にはなりません!)
ヘアメイクやカバンなどの持ち物についても、社会人の先輩として、お子さんの魅力を引き出してあげて欲しいと思います。


《まとめ》

「はみださない」人材を必要とする企業はない。
自分が面接官になったと思って、アドバイスを。



※参考:週刊新潮 2015年7月9日号

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