COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2016/06/30

【vol.407】社長軍団vs学校の先生のトークバトル(第2章)

先日、福岡市内の公立校に勤めている3年目の先生300名とお会いしてきました。

先生たちとは、2年前にもお会いしています。
当時は「経営者との意見交流を通じて、社会人としてのあるべき姿を考えよう」
という企画の新任研修に招かれ、40人以上の社長軍団で研修施設を訪問!交流をしました。

公立の先生の研修に一般企業の経営者が参加するという取り組みは、全国的にもとても珍しいことだそうです。
先生たちの満足度が極めて高かったそうで、今回、3年次研修でも招かれることになったのです。

先生方は、当時の研修のどこに響いていたのだろう?!

私が今回お話した中で、先生の反応が良かったのはこんな内容です。

「“子供が、将来どんな社会人になって欲しいか?”という長期的な視点を持っていただきたい。
今は時代の変化が速い。
私が就職活動時に内定をもらった4社のうち、実に3社が経営破綻している。
入社して勤めていた会社も5年前に破綻した。

いい成績をおさめていい大学に行き、有名企業に入ったとしても将来はどうなるかわからない。シャープがいい例。
これから会社で求められているのは、変化に対応できる人。壁にぶつかった時に乗り越えられる問題解決力を持っている人。
そうした観点で教育にあたって欲しい。

その際、先生方の“多彩な経歴”を積極的に示すこと、『いろいろな大人がいるんだよ』と背中で語ることが、最高の教材になると思う。」
(実際、今回の先生たちは主婦や社会人経験を経ている人、臨時講師の経験が長かった人など多彩な経歴を持っていました。)

意欲が高く、熱心な方が多かった三年目の先生たち。
しかし日常は、部活の顧問や保護者の対応、教材研究など目の前の仕事に忙殺されており、先生同士の交流も、社会との接点も少なくなりがちだ、というお話でした。

そういう先生たちに、俯瞰視点や一般論ではない考え方を提供できたこと。
それが、この研修が評価された理由なのではないか?と思いました。

そうしたことを考えていると・・・
これは会社組織の中でも同じことだと思いました。
日々の仕事に懸命な社員に対して、道標を示すこと。長期的な視点で方針を語ること。

この“仕事”ができるのは、リーダーや経営者だけです。
日々の業務に忙殺されがちな中でも、それらを常に意識し、優先順位を上げて取り組んでいくことが大事。
(自省も込めて!)そう思いました。

《まとめ》
リーダーは、方針を語るなどの「緊急性は低いが重要」な仕事にこそ取り組もう。

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