この夏、経営者にぜひ読んで欲しい1冊があります。
平均寿命100才時代を迎えたときに、一体何が起こるのか?
経営や人事において、何が必要とされるのか?
そうしたことが分かりやすく書かかれている「LIFE SHIFT」という本です。
予測によれば、2007年に先進国で生まれた人は、半数以上が100歳よりも長生きするとのこと。(私の息子がまさに2007年生まれです。)
いま40歳の人は、その半数が95歳まで寿命が延びるそうです。(これは私のこと。)
「人生100年時代」になると・・・
・30代までは定職に就かない
・40代半ばで退職。2年間学び直して全く新しい分野の仕事に転職
・70代で複数の仕事をかけもち etc.
といったパターンも普通にありえる、とのことで・・・
20年寿命が伸びることで、こんなにも何もかもが変わるのか!
この本に描かれている衝撃の未来に背筋が寒くなりました。(その意味でも夏に読むのはオススメ。)
しかし、それだけではなく“納得感”と“希望”とが入り混じった心境になりました。
そして「人生100年時代の到来」は、企業にとって、とりわけ人事面で重大な岐路に立たされることになります。
私が特に強烈に感じたのは「企業は20代の人材をあてにできなくなる」ということです。
100年ライフでは、70〜80歳代まで仕事をする可能性が高くなります。
そうなると、学校を卒業してすぐに就職するのではなく、30歳前後まで将来の道筋を固定せずに“教育”や“自分探し”を続ける人が増えてくる。
つまり「学卒間もない未経験者を時間をかけて一人前に育てる」という採用/育成の仕組みが機能しなくなる、ということが起こるのです。
経営者・人事責任者の方に、読みながら思索し、社内に応用して実行するきっかけにして欲しい一冊です。
《まとめ》
100年ライフの到来は、人事制度をめぐる戦いの幕開け。
「LIFE SHIFT ~100年時代の人生戦略~」リンダ・グラットン著(東洋経済新報社)
・読者が選ぶビジネス書グランプリ2017、総合グランプリ受賞
・ビジネス書大賞2017にて、準大賞受賞