COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2017/10/19

【vol.468】社長の給料まる見え日記⑷ 社長の給料を話し合う

7月から「決算や給与も含めて情報をオープンにする」「コントロールを手放す」「何事も話し合って決める」をテーマに組織づくりの実験の様子を“社長の給料まる見え日記”として実況しています。

★社長の給与を社員が決める★

先日、社長である私の給与額をミーティングで決めました!
「社長の給与」というと、社内でタブーとされる情報の最上位ではないでしょうか(笑)
それを、社員みんなで決めました。

このことを先月のコラムで宣言したところ「思い切ったねー!」とか
「いったい、何のためにそこまでするの?」など、知り合いの経営者からかなりの反響がありました(笑)

何のためかというと・・・
それは「情報をオープンにすればするほど、社員と組織との信頼関係が築きやすくなる」
という考えに基づいています。

人間関係でも同じだと思います。
何を考えているか分からない人や、知りたいことを部分的にしか教えてくれない人に対して、信頼を寄せるのってなかなか難しいですよね。

公開していなくても社長がいくら給料をもらっているのか、社員は薄々わかっている。
でも、はっきりしたところは分からないし、聞きづらい。それが社長=組織に対する「不信」とまではいかないにしても「見えない壁」にはなっているのではないか?

そこで!
社内で一番の“聖域”を取っ払い、「トップの給料を決める権利」を社員に渡してしまう。
そうすることで、関係性にいい変化が起きるのではないか?
私はそう考えたのです。

とはいえ、実際には、正直言って怖かったです・・・
「もらいすぎ!って罵られるかも・・・」とか
「すごく減額されたらどうしよう・・・」とか

まず、これまでの報酬額を公開しました。
(おおむねみんなの予想額を下回っていたようでした。)
そして、会社の状況や世の中の役員報酬の相場などの情報を共有した上で、意見を募りました。

結果的には、ひとまず現状維持ということになりました。
決めていいと言われても、正直どう決めていいか分からない・・・
という意見が多かった結果の“現状維持”です。

今回はスタートを切ったということであり、これからが大事だと思っています。
考えて、決めることができる機会を提供したので、それを通じて社員一人ひとりが、会社と経営について“自分ごと化”していく。
そうなると面白いチームになるなあ!と考えています。

ちなみに、私個人としては、オープンにしてなんだかスッキリです。
隠し事をしていたわけではないんですが、どこか後ろめたい気持ちがあったのだと思います。
これから私の“費用対効果”が厳しく問われるでしょうが・・・
「もっと沢山取ってください!」と言われるように励みます(笑)