COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2018/04/05

【vol.489】上司が●●する新人研修

アパレルで全国展開をしているS社。
今年は49名の新卒新入社員が入社しました。
毎年、入社式に先立って新人研修をしているのですが、
今年は郊外の施設で3泊4日の合宿研修が行われました。

研修プログラムは、人事担当のマネージャーが“自作”しています。
全ての新人は女性向けファッションブランドの店舗で販売職からスタートします。
ですから、ビジネスマナーに始まり、ファッションやトレンドの勉強、接客のロールプレイングなどを行なっていきます。

4日間で心がけていることは二つあるそうです。

ひとつは「競わせること」。
頻繁にテストが行われ、学んだことの理解度をチェックされます。
また点数も公開されます。
競争は個人戦だけでなく、チーム戦でも行われます。
たとえばマナー研修でも、挨拶などはチームで揃っているかどうかがチェックされ、一人でもダメならいつまでもやり直しをさせられます。

もうひとつは「負荷をかけること」です。
前述のテストもそうですが、研修中に出される課題がハードで、睡眠時間を削らねば間に合わないほどの量です。

この研修、ハードなのは新人だけでなく、人事担当マネージャーも同様です。
一緒に泊まり込んで一人ひとりに目配りし、プログラムを進めながら大量のテストの採点・・・休まることがありません。

何より素晴らしいのは、マネージャー達の新人たちへの想い入れの強さです。
そこまで手間をかけずとも、任せたりラクしたらいいのに・・・と思うのですが、そうはしません。
愛情を持って寄り添っているから、最終日にはマネージャーが先に泣き出します。

課題の結果発表をしては涙。
新人の挨拶を聞いては涙。
4日間のムービーを見ては涙。
新人もみんな泣くので、会場は大変なことになります(笑)

でも・・・
上司が泣いてくれるって、一生の思い出になるのではないかと思うのです。

“何を”教えるかより、“誰が”教えるか。
“どういう想いで”教えるか。

これが社員教育の原点ではないかと、私は思います。

《まとめ》
上司の本気度が、何よりの“教科書”。