COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2018/07/12

【vol.502】イングランド代表監督に学ぶ価値観の手放し方

いよいよ決勝を残すのみとなったサッカーW杯。
先日、イングランド代表の選手が出産に立ち会うため、W杯を抜け出して緊急帰国したというニュースが話題になりました。

私、びっくりしました。
国の代表になるほどレベルの高い選手でも(おそらく人生の大部分をサッカーに費やしてきたに違いなく)
試合よりも立会い出産を優先しちゃうんだ!と。
(しかも、初産ではなく3人目!)

このことについて、イングランド代表を率いるガレス・サウスゲート監督のコメントが印象的です。
「父の世代や、それよりも前の世代は違う見方をしたかもしれないが、私は彼が家族のためにそこにいないといけないと思う。」

つまり、“この選手が特殊”なのではなく
“若い世代の価値観は変化している。私たちはそれに対応するべきだ”という認識なのです。

「人生にはサッカーよりも重要な事がある。」

国の威信を背負ったW杯の場面で、この台詞を言える覚悟と信念!

ビジネスで置き換えると、

「人生には仕事よりも重要な事がある。」

もし、社運がかかった重要な商談を目の前にした時に、「3人目の子供の出産に立ち会いたいから欠席したい」と営業のエースが言ってきたら・・・この台詞を言えますか?

「我々は選手、その家族のためにサポートしよう」

ガレス監督は、“一方的なルールの押し付け”ではなく、“選手の多様な価値観を許容しつつ、その場の状況に応じてベストを尽くす”という方針を取ってきたのでしょう。

「そんな甘い事を言うから優勝できないんだ!」と思いますか?

「そういう組織方針だからこそ、意気に感じた選手は個々の能力や主体性をいかんなく発揮し、チームパフォーマンスが最大化し、ベスト4まで勝ち残ったのだ」

私はそう考えます。

《まとめ》
「仕事が最優先」という価値観を手放す。