COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2018/08/02

【vol.504】杉田議員の炎上は他人事じゃない。

自民党の杉田水脈議員が「新潮45」に寄稿した「LGBT支援の度が過ぎる」が、ネット上で炎上しています。

特にやり玉に挙げられているのは下記の部分です。
LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。
彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」(『新潮45』8月号)

すごい。これはきっと「炎上商法」なんでしょうね。
この点に対するツッコミは散々されているのでひとまず置いておくとして・・・
杉田議員は「ちゃんと新潮45を購入して全文を読んでから批判していただきたいです。」
とコメントしているので、全文(※)を読みました。

すると、なるほど。
彼女の考え方がわかりやすく書かれています。

『なぜ男と女、二つの性だけではいけないのでしょう。』

杉田議員の価値観は、このことばに集約されています。
つまり、多様性を認めていないんですね。

『私は中高一貫の女子校で、まわりに男性はいませんでした。
女子校では、同級生や先輩といった女性が疑似恋愛の対象になります。
ただ、それは一過性のもので、成長するにつれ、みんな男性と恋愛して、普通に結婚していきました。』

『LGBT先進国のタイでは18種類の性別があると言いますし、SNSのフェイスブック・アメリカ版では58種類の性別が用意されています。
もう冗談のようなことが本当に起きているのです。』

『「常識」や「普通であること」を見失っていく社会は「秩序」がなくなり、いずれ崩壊していくことにもなりかねません。』

杉田議員は“秩序”を重んじている。
そのために「“これまで常識とされてきたこと”を守っていかねばならない」というスタンスです。

やはり、ツッコミどころ満載(笑)ですが、それこそ生産性がない。
私たちはこの“教材”を、いかに自分の組織に活用するかにフォーカスしましょう。

もしも、杉田議員のような価値観を持った人が会社組織のリーダーだったら、その組織はどうなるでしょう?

「常識」「普通であること」「秩序」を重んじるわけですから、“いままでの常識の中で生きていきたい人”や“個性の発揮よりも、周りと同じことを好む人”が集まる組織となる。
逆に“既存の常識に違和感を感じるような感性を持った人材や”“主体的に行動したい人材”からは徹底的に避けられるでしょう。

そういう組織にしたいのならば問題はありませんが、もしそうでなければ・・・。

Q1.自社(のリーダー)はどんな価値観を持っていますか?
Q2.どんな価値観を持った人材が集まる組織にしたいですか?
Q3.ビジネスモデルや事業構想と求める人材像は合致していますか?

上記の問いに対する回答が整理されているか。
また、各回答が相互矛盾していないか。(超保守的な組織なのに尖った個性を求めるとか。意外とズレがあるものです。)
検証してみましょう。

《まとめ》
“常識だったこと”を手放せないリーダーは、痛々しい。

※「LGBT支援の度が過ぎる」全文
http://blog.livedoor.jp/skeltia_vergber/archives/51543955.html