COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2012/03/29

【vol.195】もし、吉田松陰が生きていたら…?!

先日、心にビンビン響く講演を聞く機会に恵まれました!

講師は、株式会社力の源カンパニー代表取締役 河原成美さんです。力の源カンパニーは福岡を拠点に、ラーメン店「一風堂」を全国、そしてNY、シンガポールなど海外に展開している業界注目の企業です。

http://www.chikaranomoto.com/http://www.ippudo.com/index.html

講演内容では、河原社長が44歳の時に決めたという目標設定がユニークでした!

55歳までの10年間でやろうと決めたという目標は、下記の3つです。

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1. フリーペーパーを発刊する。

各月発行、一冊に4名の面白い人を取材して紹介していく。取材は自ら行う。

2. 講演をする。10年間で100回!

3. 本を年間一冊書く。10年で10冊!

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それまでは本も書いた事ないし、講演の経験もなかったという河原社長。実際に10年続けて、やり遂げたそうです。

僕が面白いと思ったのは、『アウトプット』と『継続』にポイントを置いている点です。

アウトプットの重要性は、よく語られます。しかし実行する人は、すごく少ない。それは、アウトプットは常に他人の評価にさらされるからです。

たとえば河原社長は、初めて本を書いた時に“自分の薄っぺらさ”を実感したそうです。また、初めて講演をしたときには、ばっちり準備したのにも関わらず、80名の参加者のうち半分が寝てしまう位の大コケをしたとのこと。

44歳で、当時業界では確固たる地位を築いていた方が、そういう失敗をすることにどれだけの勇気がいることか!

自分を成長させるために、恥をかける、失敗できるというのはスゴいなあと思いました。

前半の河原社長は楽しいおっちゃんという感じで、馬鹿話、失敗談などネタが満載。多いに笑わせてくれました。その人が、一風堂のビジョンについて、人材育成について語り始めると、まとっている空気が一変するのです。

「日本の粉食文化を世界に発信していきたい。それだけの価値があることを世界中に証明したい。その想いを共有できる仲間を、ひとりつづ増やしていきたい。」

そういうことに、私利私欲ではなく心の底から使命感を感じているということが強く、深く伝わってくる。

あぁ、「志」って、こういうことをいうんだ。志というものを初めて目の当たりにしたように感じました。

そして、河原社長の熱い想いがこみ上げてくる様子が、こちらにひしひしと伝わってきます。

どんな感じかというと…たとえば人材育成について話し出すと、顔が真っ赤になって目が潤んでくる。質問に応えながら、自然と涙が吹き出てくる。

聴衆側は、『え、なんで泣いてるの?』とビックリ。びっくりしながら、河原社長の本気の思い、情熱に触れて、心が共振していくのです。

僕は河原社長の姿を見ながら、ふと『生きる吉田松陰みたいだなあ』と思いました。

私欲を捨て、心底日本の将来を案じて、全身全霊を学問と実践に注いだ吉田松陰。教え子は、吉田松陰の高い志と、日本のために命を惜しまないその生き様を目の当たりにし、激しく魂を揺さぶられる体験をしたと言われています。

尊敬してやまない吉田松陰先生ともし会えるとしたら、こんな人だったんじゃないか?!と、初めてピンときた思いでした。

その日は講演後も心が震えたまんまで、夜中まで興奮がおさまらなかったです。今までに味わった事のない、刺激に満ちた体験でした!

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