先日、マンション事業に携わっている方から面白い話を聞きました。
「マンションというのは、手作りの製品です。だから、どれだけ気をつけていても、どうしても部屋によって、出来の良し悪しの差が出て来てしまう。不良品という訳ではなく微妙な差なのですが、それは防ぎようがないのです。
ところで、お客様の中には時々とんでもなくすごいクレームを言われる方がいます。それが不思議なもので、そういう方ほど、元々不具合がある部屋を選んでしまっていることが多いんですよ。
この話を自動車メーカーの方にもしたところ、すごく共感されまして。車も工業製品とはいえ、同じ車種でもどうしても差が出てしまうんだ、と。そして、すごく口うるさいお客様に限って、どちらかというと出来が良くない商品を購入しているものだ、と。
理屈では説明できないんですが、運が悪い人というのは、そういう巡り合わせを招いているのかなと思うんです。」
この話、面白いなあ!とぐっときました。しかし、後でよくよく考えてみると、クレーム客と運の悪さに、関連性があるのかどうかは、分からないなあと思いました。
“出来のいい住宅を買った運の悪い人”も、“不出来な車を買った運のいい人”も同じ様にいるはずではないか、と。
私たちには自分に都合良く、関連性を結びつける習性があると思います。嫌な人には、よりイヤになる理由を見つけて、やっぱりね!と思いたくなってしまうものです。そして、一旦つけたイメージは、変わりにくい。
更にいうと、経営者には、運のよさやツキを大事にしている人が多いです。
以前雑誌の調査で、経営者に「後継者に求める能力はなんですか?」と聞いた時に、半数近くの人が「運の強さ」と挙げていました。
採用活動においても、応募者が運が良さそうかどうかで、合否が左右され得ます。実力の有無とは別に、運の善し悪しの “印象” で、チャンスを逸することもあるのです。
つまり、本当に運が悪いかどうかは別として、運が悪いという印象を与えることは、仕事をする上で “とても不利” だ、ということが言えます。
経営者や仕事ができる上司は、運が良さそうな部下が欲しいものです。
ですから、人から“運がいい”と思われることは、機会をもらえたり、重宝されたりする可能性が増えるという意味で、仕事をする上でとってもトクなのです。
Q1. あなたは、自分が運がいい人だと思いますか?
Q2. あなたは、周りから、運がいい人だと思われていますか?
もしよく分からなかったら、まずは “運がいい人だ” と見える工夫をすることをおすすめします!