ある、一枚の絵があります。
大人に見せると「裸の男女が色っぽく絡み合っている絵」だと言います。
ところが、同じ絵を幼い子どもに見せると皆、「イルカさんがいっぱい泳いでる絵!」と言うのです。 同じものを見ても、見る人によって違って見える。不思議ですね。
なぜ、こういうことが起きるのでしょうか?
先週、福岡で「プライベートブランディング」についてのセミナーを行ないました。
『自分自身の “魅力” や “らしさ” を整理して、相手に短時間で印象づけられるようになろう』
というのがテーマです。
セミナーでは、様々なワークを通じて、自分を知り、自分らしさを整理しました。その際、『自分は、第三者からどう見えているのか?』という “客観視点” についても学びました。
そのときに使ったのが、冒頭の絵です。
人はなぜ、同じものを見ても、捉え方が違ってくるのか?
それは、その人の “経験値” や “価値観” が見方に影響するからなのです。
子どもは “イルカが泳いでる絵” に見えるというのは、つまり、“オトナの事情” を知らないから(笑)です。経験が足らないことで、大人には見えるものが子どもには “見えず”、逆の状況もおきるのです。
ですから、第三者に映る自分の印象は、自分の主観とは違って当然なのですね。
ところで、少し話は変わりますが・・・
この「ばんどう通信」は、妻に内容をチェックしてもらうことがあります。前号でも、草稿を読んでもらったのですが、ダメ出しを食らいまして・・・。
「内容が表面的で面白くない。何が言いたいの?」とばっさり。
そして原稿の内容から派生し、
「だいたい、いつもオブラートに包んでる感じで、自分の事や、本当に思っている事は書かない印象なのよね。」
と、僕自身についても、ぶった切られました。
僕は普段、思ったことを素直に言ってしているつもりだったんですが、そのようには見えていなかったんだなと…(汗)相手からの自分の見られ方について、新鮮な(衝撃の!)気づきでした。
自分でも気づいていない “らしさ” を教えてくれたり、表現したい自分らしさとのギャップを気づかせてくれたりする客観的な視点。大人になると、面と向かって言ってくれる人は少なくなりますが、だからこそ、そうした意見を言ってもらう工夫をして、“自分らしさ” 磨きに活かしたいですね。