COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2012/09/27

【vol.220】どうすれば、“義理堅い人”になれる?

福岡に来て間もない頃、先輩から教わった言葉があります。

「『今も昔も、義理と人情は、男を貫くぶっとい魂』これが九州男児の心意気ぞ。」と。

また、昨年起業する際に、尊敬する経営者の方に “これがなくては、経営が継続できないという要素” を教えて頂いたのですが、その中にやはり、義理と人情が含まれていたのです。

 

義理。人情。

 

正直言って、僕にとっては苦手な分野であり、持ち合わせているとは思っていません…。

果たして、義理と人情とは、身につけていくことができるのでしょうか?

まずは自分なりに言葉の整理をしたくて、辞書でひいてみました。

【人情】人としての情け。他人への思いやり

【義理】社会生活を営む上で、立場上、また道義として、他人に対して務めたり報いたりしなければならないこと。道義。

なるほど…。上記をふまえて、僕なりに仕事ver.で解釈してみました。

【人情】他人に対して自然に湧いてくる、愛情や思いやりの気持ち

【義理】お世話になったら、恩義を忘れないこと。時間やお金を割いてもらったら、相手の常識に合わせて感謝の気持ちを伝えたり、お返しをすること。

つまり “人情” とは、人としての心根の部分であり、“義理” は社会的な人間関係が前提になっているのだと、理解しました。

たしかに、不義理なリーダーや、人情がない経営者には、部下も顧客もついてこないでしょう。

それでは、義理と人情について、“鍛える” ことは出来るのでしょうか?

人情とは、自然に湧く感情です。それを意識的に鍛えることは、至難の業だと考えています。

 

一方で、義理については、可能ではないかと。

なぜなら義理は “行動” で表現されるものだからです。例えば、

・ご馳走になったら、翌日電話でお礼を言う

・客先に訪問したら、その日中にお礼のメールや手紙を書く etc.

義理を果たせる行動を、社内で標準化する。

これは目に見えるので、管理・指導することができます。

もちろん、義理とは本質的には人間性が問われるものであり、簡単に身に付くものではないでしょう。しかし、義理を解さない人からすると『どうすれば義理堅い人になれるのか分からない』というのが本音なのです。

ですから、まずは行動レベルでの “型” の習得からスタートする。最初は中身が伴っていなくても、「義理堅い人」に “見える” ことは決してマイナスではありません。

そのうちに年齢と経験が積み重なり、義理の意味が深く実感できてくる。そうして、人間性も行動力も伴った義理堅い人に成長していく。

リーダーや経営者へのステップとして、実行可能な方法ではないでしょうか。

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