先日、AppleJapanの社長をされていた山元賢治さんの話をお聞きする機会がありました。グローバルに活躍されてきた方の視点で、“英語力” を筆頭に、世界の第一線で活躍する外国人と日本人の違いを教えて頂きました。
そんなに!と思ったのは、“体力・集中力” の差です。
『外国人には、3日間、トイレ以外は席を立たないで仕事に没頭するという人がゴロゴロいます。
一方、日本人の集中力は、平均して一日数時間。集中力は体力に比例します。
体力がないと、仕事で手を抜いてしまう。
韓国人は日本人と体格が似ているが、第一線で活躍している人は、めちゃくちゃ鍛えてガッシリしてますよ。』
これはマズい!とビンビンと危機感を覚えました!
と共に思ったのが、“外国人との体格や語学力の違いは、今に始まったことではないよな” と。
歴史的には、昔の方が差があったはずです。それでもかつては世界の列強から独立を守り通し、経済では世界2位にまでなりました。
では現代は何が問題なのか?考えると、『自信がないこと』が大きな問題ではないかなと。
各国の高校生にアンケートをとると、「自分はダメな人間と思う」高校生は、
日本65.8%、米国21.6%、中国12.7%、韓国45.3%。
(財団法人日本青少年研究所調査)
日本が非常に高いという結果が出ます。
自分のことに自信が持てなければ、チャレンジ精神は湧いてこないでしょう…。
だからといって、ただ「自信を持てよ!」と言うのも酷な話です。
自信のもととなる、自分の存在価値や、拠り所をつくる必要があるのです。
本来は国を挙げて、日本人たる教育に取組んでいくべきでしょうが、企業としてはのんびり待っていられません。
各企業でできること。それは、自社が社員にとって、“価値観レベルでの拠り所” となることです。
自社の理念や存在価値、ビジョン(=らしさ)を明確にし、社員との共有を図る。
その価値観に共感してくれた社員は、会社に所属する理由が明確になります。そして、帰属意識の高まりが、発奮する動機づけとなります。
その上で、“日本人らしさ” や、(社員個々の)“自分らしさ” を学べるような機会を創って行く。
企業における人材育成のベースを、“らしさ” づくりにフォーカスすることによって、自信や仕事への原動力となり、更には外国人との差をいかに乗り越えるか?という闘争心の源になるのではないでしょうか?