恥ずかしながら…最近、ボーカルレッスンを受けています。
僕は昔から歌がド下手で、歌う事が嫌いでした。
カラオケで気持ち良さそうに歌っている人を見ると、心底羨ましい。歌う事が、ぜんぜん気持ち良くないのです。
そういう訳で、今まではできるだけ歌う機会を避けて生きてきました。
けれど、このまま逃げ続けて、人生終ってもいいのか?!できたら、生きてるうちに歌うことが楽しい、と思えるようになりたい。
そんなことを思っていた折、プロのシンガーの方と知り合う機会がありまして、思い切って教えて頂くことにしました。
まだ数ヶ月ですが、たくさんの気づきがあります!
“歌う” という世界の予想以上の幅広さ、奥深さを実感しています。
先日のレッスンでは、こんな話を聞きました。
「一流の歌手になる人には共通点があります。
『こんな風に歌いたい』というビジョンが鮮明なことです。
こんな音色で、こんな表現をしたいという “完成形” を、細かく、具体的にイメージできているんです。
現時点で技術がなくても、イメージが明確だと、そこに近づいて行く努力ができるんですね。
『どうしたら出来るのか?』って、色々と試行錯誤を重ねていくんですよ。」
大事なのは、技術ではなくて、ビジョンだと。
技術ばかり先行して、歌が上手く歌えるようになったとしても、人の心に響く歌を歌えるとは限らない。そう先生は言われていました。
この話を聞いて、経営と通じる所があるなあと思いました。
経営トップにとって、ビジョンは重要です。未来の会社像は、誰にも “見る” ことができません。想像するしかない。
「将来、こういう会社にしたい」というイメージを、経営トップがどれだけ明確に描けているか。
それが鮮明であればあるほど、経営者自身の原動力ともなるし、社員をまきこむ求心力ともなっていきます。
企業ビジョンは、時間軸の長さや、大きさを競うものではないと思います。完成イメージが鮮明かどうかが、大事なのです。
“想像力” を駆使して、ビジョンを描く。“表現力” を磨いて、伝えて、ファンを増やしていく。
歌手も、経営者も、一流への道のりは同じなんだなあと、意外なところでつながりを感じたのでした。