COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2012/11/22

【vol.228】非常識の先にある、未来。

先日、京都にある京都霊山護国神社境内の、霊山聖域に行ってきました。

霊山聖域には、幕末の志士、3100柱が合祀されています。

そのうち400弱の墓碑が現在まで建っており、その全てが京都市内を一望できる所に、同じ向きで、整然と並んでいます。祀られているのは、坂本龍馬、中岡慎太郎、吉村寅太郎、武市半平太、木戸孝允、徳川斉昭、橋本左内 etc.

幕末史に登場する名前がずらり!興奮で胸が高鳴ります。

さらに、薩長土、倒幕・佐幕の別なく、天皇がおられた京都を見守るように、肩を並べて建っている様に、心震えました!お参りをしながら、ある話を思い出しました。

 

先日、ある企業で価値観共有をテーマにしたオフサイトミーティングを行なった時のことです。

『これからも、非常識に挑戦し続けていきたい。』

という話を専務が全社員に対してされました。

その企業は、海外のブランド香水の輸入と、オリジナル香水を製造、販売しているのですが、これまで業界の常識を破る様々な取組みを行なってきました。

例えば、香水のwebでの販売。

今から10数年前は、インターネットで香水を売るという発想は ”非常識” でした。

「香りが分からないのに、売れるはずがない」というのが当時の業界の常識。

それを、入社2年目の社員が経営陣を説得し、徹夜の連続で立ち上げたサイトが大ヒット。

今やPCや携帯で香水を買うのは当たり前になっています。

あるいは、オリジナル香水の販売。

香水といえば、シャネルNo.5などに代表される海外の有名ブランドものが主流。

日本企業が当時どこもオリジナルの香水をつくっていない中で、同社は初めて、本格的に自社ブランドの香水づくりに取り組んだのです。

『日本製の香水なんて、誰も買わないよ』という周囲の声を跳ね返し、今では世界各国に輸出、事業の柱となっています。

『常識というのは、“現在” のこと。意味があって今の常識がつくられているので、その大半は有用だと思う。一方で、未来をつくる仕事は、今は “非常識” といわれてしまう。だから逆風も強いし、反発も多い。けれど、当社らしさは、そこにこそあると思っている。これからも業界に風穴を開けて、未来の常識を創っていきましょう。』

そう話す専務の言葉が、とても印象的でした。

 

幕末当時、江戸幕府がなくなると想像できた人はほとんどいなかったでしょう。

「日本国」という概念や、民間人でも国のトップになれる仕組みは、現代では当たり前のこと。

しかし当時はそれらが “非常識” なことだったために、龍馬や多くの志士が凄まじい反発の中、命を奪われていきました。

 

『明日の常識は、今日の非常識』

言葉にすると平易ですが、いつの時代でも、誰かが、とてつもないエネルギーと信念で逆風を突破した。そして新しい常識の礎が創られ、その積み重ねで社会が変化してきました。

明日は、待っていれば来るものではなく、“切り” “開いていく” ものなんだということが、改めて肚に重く落ちました。

みなさんは、ビジネスにおいて”非常識” を意識していますか?

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