先日、“組織との関わり方” をテーマにした研修で、こんな質問をしました。
[Q]皆さんは、なぜ、今の会社にいるのですか?
[A]・ 社会的な居場所が欲しかったから
・ 自己成長のため
・ 生活をするため
・ 給料をもらっているから
・ 他に行く勇気がないから
・ 居心地がいいから etc.
様々なホンネが見えて興味深かったです!
上記にも出てきますが、
・ 組織に属していることに、安心感を感じる
・ 「何をするか」より「誰とするか」を重視する
これらは、日本人に特徴的な組織観だと言われています。
他方、欧米人は、組織に所属する目的が明確であり、「所属が目的化する」という感覚は少ないそうです。
これはApple日本法人の元社長からお聞きした話ですが、ある新商品が完成し、プロジェクトの仕事が完結すると、昨日まで熱く仕事に燃えていた人たちが、ゾロゾロと転職していくそうです。
「会社に対するロイヤルティと、自分のキャリアステップを分けて考えているからですよ。」
会社や商品が好きであることと、キャリア観は別というのは、僕には馴染みのない価値観であり、びっくりしました。
さて、話は戻りますが、ほとんどの社会人が所属している会社組織、「組織」の定義とは、何でしょうか?
→ 組織とは、「意義を持って集まった二人以上の集団」と定義できます。
何かしたいことがあるが、1人ではできないから、集まっている。というのがポイントです。
“意義” があるということは、それに沿って判断基準や優先順位がつくられ、組織の “性格” が出来ていくことになります。
また、組織は歴史と共に文化や習慣がつくられていきます。その中には、意味がよくわからなかったり、不合理だと思われるものもあります。
例えば、とある業界No.1企業では、若手社員に “貯金” が義務づけられています。給料が高いので、30歳までに1000万円近く貯金することが可能だそうです。そのかわり、大きな買い物は自由にできません。車が欲しいと思っても、社長に直接了解をもらう必要があるのです。
皆さんの会社でも、なぜ?と思うルールがありませんか?
組織には例外無く、独自の文化があります。良い所がある反面、歪みやしがらみ、無駄だと思われる習慣も “必ず” 同居しています。しかし組織に属する以上は、それらは呑み込まなくてはいけない。
高校球児が、坊主をガマンできるのは、「甲子園に出たい」という目的があるからです。組織にいる目的がはっきりしているからこそ、組織の理不尽さを乗り越えていけるのです。
《今日のまとめ》
なぜ、今日も出社しているのか?
その答えによって、覚悟が変わる。自分の輝き方が変わる。
組織の価値が、決定づけられる。