COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2012/12/13

【vol.231】フォロワー、育てていますか?

先日、ある企業で、入社5年次研修の講師をさせて頂きました。

プログラムの中で、これからの目標設定をするにあたって、“理想の後輩・ダメな後輩” をイメージしてもらいました。

【理想の後輩のイメージ】

気が利く人自分から動いてくれる人

リーダーの目的を理解してサポートする人

+αまでしてくれる人

【ダメな後輩のイメージ】

報告がない人

好き嫌いがある人

日本の政治家みたいな人

楽しようとする人

無関心な人

人や仕事を選ぶ人

頭を使わない人

「ダメな後輩」の話になると、みんなイキイキと意見が出てきました。

固有名詞も出て来たり(笑)実体験が豊富にあるようです。

 

下記は、あるビジネス紙で、「困らせられたり、腹が立った新人の言動」について調査をした結果です。回答が多い順に記載しています。

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1. あいさつがきちんとできない。

2. メモを取らず、同じ事を何度も聞く

3. 敬語が使えない

4. 雑用を率先してやろうとしない。

5. 報連相ができない。

6. 同じ間違いを繰り返す。

7. 返事ができない

8. 自分のミスを謝らない。

9.「指示待ち」で積極的に動こうとしない。

10.プライドが高く、知ったかぶり。  (日経プラスワン 2008年3/1付)

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これからステップアップしていく若手社員に伝えたかったことは、

「高い目標や理想を掲げるのはいいことだが、まず “一流のフォロワー” を目指そう」

ということです。

「フォロワー」とは、「リーダー」と対になる言葉であり、リーダーと共に組織を構成している人のことを指します。

組織成長のキーマンは、リーダーではなくフォロワーである。

だから当事者意識を持って、上司を支持、支援しながら組織のパフォーマンスを高めてこう。

そういう「フォロワーシップ」を磨いて欲しい。という話です。

たとえば「もっとスケールの大きな仕事をしたい」「スゴい人になりたい」という目標をもったとします。

しかし、大きな仕事も、そのほとんどは、報連相や、確認作業、会議の準備など、誰にでもできる作業の積み重ねです。

上記の調査結果でも、「挨拶ができない」「メモをとらない」など、基本的なことに対する言及ばかり。当たり前なことを疎かにする人は、本当にできる人からは信頼されないのです。

誰でもできる雑務を、進んで行なうことの難しさを学んでおけば、いつかリーダーになった時に、フォロワーの “質” が分かるようになります。

主体性を持って、きちんと、やり続ける。

これができる人こそ、一流のフォロワーとして顧客や同僚から信頼を勝ち得、チャンスを増やしていくことができるのです。

 

《今日のまとめ》

★今、フォロワーの方へ

リーダーを目指すことだけが、唯一の最終目標ではないことを認識しよう。自分らしさを活かした優秀なフォロワーの存在は、組織にとってかけがえがない財産なのだ。

★今、リーダーの方へ

優秀なフォロワーを育てることの価値に気づこう。フォロワーが誇り高く活躍できる組織をつくることは、カリスマリーダーの不在を補って余りある価値をもたらす。

※参考「リーダーシップからフォロワーシップへ」中竹竜二著

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