COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2013/02/21

【vol.240】スゴいニート。

先日、“カリスマニート” に会いました!
みなさんは、“カリスマニート”って聞いたことがありますか?

企業には所属していないけれど、働いて経済的に自立している若者
のことを指すのですが、いやあ、衝撃を受けました!

その彼、A君は24歳。早稲田大学を卒業後、就職はせず、ある企業
の海外プロジェクトに関わったり、翻訳や業務受託の仕事をしたり
しているそうです。

正直、どんな仕事をして生計を立てているのはよくわからなかった
のですが(笑)
A君の礼儀正しさ、仕事への姿勢、ものの考え方などはとても
質が高く、仕事もできそうだと感じました。

実際に、A君は学生時代、インターン先だったGREEから正社員として
入社を誘われたそうです。そのとき提示された給料は、年収600万円超。
初任給ですよ!

しかしそのオファーを断ったA君。
『GREEの仕事は面白かったし、優秀で魅力的な社員がたくさんいた』
そうです。なのになぜ?

A君は「所属することの不安を感じた」というのです。

『僕らのまわりには、たくさんの情報があります。いろんな働き方や、
やり方の選択肢があるのに、企業に就職すると(その組織のルールや
“枠組み”の中で)何かこの先の道筋が決まってしまうような気が
したんです。
600万円で身を売るなら、そこまで稼げなくても、自分なりの考えや
生き方をつきつめていきたいと思いました。』

「ニート(NEET)」の定義は、
Not in Employment,Education or Training で34歳以下となっています。
働く気があるとかないとかではなく、雇用されているかどうかが基準。
つまり、国家としては「若者は企業に所属するのが当然だ」
と言いたい訳なのですね。

私も若い頃は、社会人になったらどこかの企業に就職するのが
当たり前だと思っていましたし、そこに安心感を抱いていたと思います。

しかし今や、企業に所属することに、リスクや不安を感じる若者が
増えているということなんですね!これは価値観がひっくり返される
思いでした。

今回例に挙げたA君は、ニートの標準事例ではありません。

しかし、「所属したくないけど、働きたい」という”ニート”は、
一定数存在しているということ。その中にはA君のように、意欲と
能力を高いレベルで持っている人材がいるということ。

先入観にとらわれずに、そういう若者と出会ってみると、視野が
開けるかもしれませんよ!

《まとめ》
所属したくないという感性は、時代の最先端かもしれない。
無限の可能性を秘めた彼らに、目を向けてみよう。

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