先日、とあるメキシコ料理店に行った時のことです。
メキシコ料理が好きなワケではないのですが、評判がいいと聞いて、初めて訪れてみました。
びっくりしたのが、店内が “熱気ムンムン” だったことです。
何の熱気かというと、スタッフの「メキシコに対する愛情」の熱さ!とにかく、こちらの会話のスキをついては、アツく、そして楽しそうに、メキシコのなにがしについて語ってくるのです。
最初は、ずいぶん詳しい人だなあと感心していましたが、あんまり楽しそうに話し続けるので、次第にメキシコへの興味が湧いてきてしまいました。
4名で行ったのですが、みんな「メキシコといえば、タコス…かな」という程度の関心の低さ(涙)
そんな私たちが、入店して1時間後には「メキシコ、楽しそう♪行ってみたい!」と思わされたくらいの、相当な熱量でした。
「そんなにメキシコ好きなら、こういう店で働けて良かったですね」と言うと、スタッフSさん、『いえいえ、この店は好きですけど、なんで働いているかといえば、メキシコに行くお金を稼ぐためなんです。』という切り返し。さすがです。
「いちスタッフが、あれだけ語って、お客様をファンにしちゃう。彼のような社員が欲しいですよねえ」という話で、盛り上がりました。
このSさんのような、思いが強く、やる気に溢れている社員はどうしたら採用できるのでしょうか?
「メキシコ愛が、ハンパないですね!」と彼に聞いたときの答えが、すごく印象に残っています。
『いやあ、メキシコ愛でいえば、うちのオーナーの方が断然スゴいですよ。』
オーナーの方は若くしてメキシコに行き、2年間料理の修行をしたのち帰国、この店をつくったそうです。確かに、テキーラが140種類(!)も置いてあったり、料理にも随所にこだわりが感じられました。Sさんが他の店ではなく、ここで働いている理由がわかる気がしました。
本気度の高い人材、愛社精神の高い部下が欲しい!というのは、組織のリーダーにとって永遠のテーマです。そういった人材を惹き付けられるかどうかは、テクニックではなく、リーダーの本気度にこそ、かかっているのだと思います。
《まとめ》
想いは、教えるのではなく “伝染” するもの。
リーダーが、どれだけ強い「感染力」を持つかにかかっている。