3月に入り、新卒採用をしている企業は、活動まっさかりですね。
この時期になると、面接担当の方からよく聞かれる質問があります。
「応募者を一発で見抜く、『必殺の質問』ってないんですか?」と。
みなさんはどう思われますか?
私の答えは「ない。」です。(残念ながら…!)
応募者の何らかの能力を見抜きたい場合は、その人物のホンネを引き出し、本質に切り込んでいく必要があります。
一方で、できる応募者は面接の準備をきちんとしているし、“できるだけ良く見せたい” と待ち構えています。
その “壁” を崩していくには、質問を繰り返して回答を “深堀り” していったり、いろいろな角度から聞いたりしなくてはなりません。
『必殺の質問』がない理由。
実は、もうひと一つ大きなポイントがあります。それは、面接官が変われば、同じ応募者に同じ質問をしても、相手の答えが変わってしまうからです。
なぜでしょうか?
ひとことでいうと、『面接官の “主導権” の有無』がポイントになるからです。
「主導権」とは聞き慣れないかもしれませんが、「応募者をどれだけ本気で、ホンネで話させるか?」ということです。
私の知る限り、ほとんどの面接官は、「応募者は入社したがっている」と思っており、そのため自分を「採用してあげる」立場に位置づけています。
しかし、応募者が一所懸命自分をPRすることと、ホンネではどう思っているかは別問題です。
逆に、面接官は、その態度や面接の仕方を通じて、応募者から “値踏み” されていることも多いのです。
面接という場では、面接官>応募者という図式が当たり前のように成り立っています。しかし、本当の意味で主導権が握れなければ、応募者への理解を深めることはできないのです。
つまり、応募者を高いレベルで見抜きたかったら、“誰が面接をするか” がポイントなのです。
おまけですが、簡単に面接上手に見えるコツをお教えします!
★応募者の名前やプロフィールをできるだけ覚えておく。
★質問内容と流れを決めておき、間をつくらずにテンポよく面接を進めていく。
★応募者からできるだけ目を離さずに会話をすすめる。
将来、会社の中核となりうる人材のみきわめ、ぜひ注力してください!
《まとめ》
面接の内容以上に、面接官の人選にこだわろう。
優秀な人材は、優秀な面接官でなくては見抜けない。