COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2013/05/30

【vol.254】葬儀社の、ファンづくり。

大分県中津市に、2つの葬祭場を運営するS社があります。
今年で25周年を迎える同社。区切りの年に、経営理念の改訂と、
社名変更を行いました。
(私は理念の整理と、社内外への浸透をお手伝いしています)

そして、25年間お世話になってきた方々に感謝の気持ちを伝えたい
というヤマモト社長の意向で、周年行事を行うことになりました。

25周年イベントのポイントとして、
新たに策定した経営理念と繋がる内容であることと、
下記の “ビジョン” を重点テーマに掲げました。

—私たちが願う地域社会(ビジョン)———–———————–—–

『つながって、生きる。』

地域社会の基盤である人と人とのつながりがどんどん弱く、
細くなってきています。
こうした中で、葬儀は縁ある人たちが集まり、命の尊さに思いを
はせることによって、つながりの大切さを実感できる場です。
私たちは、地域に生まれ、根ざした葬儀社として、
『つながって生きること』の大切さを、後世に伝えていきたい
と願っています。
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上記の想いを、本業以外の場で、どうやって地域の方々に表現するか?

S社にとって、初めての試みです。


皆でアイデアを出し合い、最終的に、落語家の桂文治さんをお招き
しての記念公演に決定しました。

桂文治さんは、昨年11代目を襲名した、若手実力派の噺家です。
そして、中津市のすぐ近く、大分県院内町出身!

地縁のある方の一流の芸を見に、地域の方々が集い、楽しい
ひと時を過ごす。「つながりの大切さ」を実感できる
またとないイベントにまとめあげることができました。

当日は会場がぎゅう詰めで大にぎわい!

来場者からは、
「久しぶりに声を出して笑いました。」
「これからもぜひ定期的にやって欲しい」
といった感想をたくさん頂くことができました。

地域の人に、S社の想いを伝えることができたばかりか、
予想以上に喜んでもらうことができ、充実した
25周年の節目となりました。

葬儀社のファンを増やすというミッション第一弾は、
このようにして大成功を収めました。

例外なく全ての人に訪れる “最期” を、安心して
任せられる相手がいること。そうした “地元の人に愛されて
いる葬儀社がある町” って、とても素晴らしいことではないか?
来場者とS社の楽しそうなやりとりを見ながら、そんなことを
感じました。

《まとめ》
葬儀社が、地域の活性化を担う。
本業以外で地域の人とつながりが深まり、自社のファンが増えていく。
葬儀社だって、ブランディングができるのだ。
本物の想いと知恵がある限り、ブランディングに限界はない。

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