COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2013/08/29

【vol.266】 billsのヒミツ

以前「ばんどう通信」で、billsという店について書いたことがあります。
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(前略)「世界一の朝食」というキャッチフレーズ。
海そばのロケーション(原宿店以外)と、オシャレな空間、
とっても見た目のいいメニュー。

Facebookなどで表現しやすく、伝染しやすい条件が揃っている
ところが、人気爆発の理由なのかなと思います。(後略)
(vol.221号より)
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このbillsを日本で仕掛けたのは、中村貞裕さん(トランジット
ジェネラルオフィス代表)という方です。

中村さんは「空間創造総合企業」として、いわゆる空間プロデュースの
ビジネスをされているのですが、
billsなど飲食店以外にも、とにかく仕事の幅が多彩!

一例を挙げると・・
・GUCCI CAFE、JILL STUART CAFE、AUDI CAFE などのブランドカフェ
・デザインホテルの先駆け、「ホテルCLASKA」「堂島ホテル」
・世界最大のSOHOビル「the SOHO」etc.

また中村さんは、多くのカフェを経営、プロデュースしており、
「カフェブームの火付け人」とも言われています。

ブームをつくったり、先駆けとなるような新しい仕事を、しかも
色々なジャンルで行っていて、なぜ上手く行くんだろう?
と、不思議に感じていましたが、仕事のやり方がユニークでした。

まず、徹底して情報収集をする。
雑誌はあらゆるジャンルを100種類はチェックしている。
流行りの店は必ず行くし、人にも会うし、海外にも頻繁に行って
リサーチする。
そうして膨大なインプットの中から、次のトレンドの“芽”を掴む。

その上で、コンセプトとネーミングを決める。
その際にコンセプトは、『雑誌に取り上げられるとしたら、どんな
コトバで表現されるか?』と、雑誌のキャッチコピーから逆算して考える。

その上で、雑誌に取り上げられやすいコンテンツ(内装、ロゴ、BGMなど)
を逆算思考で考えていくというのです。

話を聞いて、中村さんの“商品”は、「話題づくり力」なのだと思いました。
billsについても、「世界一の朝食」というコンセプトが元々あった
訳ではなく、中村さんが考えたのだそうです。
(billさんに『このコンセプトで行きたい』と話すと、首をかしげられた
と言ってました(笑))

新商品や新店舗をどうPRするか、という話はよくありますが、
まっさきに、どのようにメディアに取り上げられるか?どんな話題を創るか?
という視点から開発自体をスタートするというのはユニークだと思いました。

《まとめ》
「圧倒的な情報収集」と「逆算思考」はどの仕事でも活用可能。
話題になるマーケティングを!

■株式会社 トランジットジェネラルオフィス
http://www.transit-web.com/
■「中村貞裕式 ミーハー仕事術」ディスカヴァー・トゥエンティワン
■bills https://bills-jp.net/

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