COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2013/09/26

【vol.270】シカトする研修

先日、入社3年目の社員を対象にした研修を行いました。
今後2年間の目標設定をしたのですが、その際に行ったのが、
「未来インタビュー」というワークです。

どういう内容かというと、まず2年後、2015年9月の自分に
なりきってもらいます。

そして、聞き手役からの「どんな立場で何の仕事をしているか?」
とか「仕事で楽しい事や嬉しい事は?」「周囲からどんな評価を
されている?」などの質問に、“2年後の自分として”回答を
していくのです。

「新商品の拡販が進んで、全社の売上げの●割を占めるように
なってます」
「海外の大型案件を受注して、てんやわんやになってるところです」

いざやってみると、自分でも思ってもいなかったようなコトバが、
ポロッと出てきたりします。
「私にこんな具体的な野心が眠っていたなんて、意外でした」と
ビックリする受講生もいたほど(笑)

頭の中で自問自答するよりも、聞き手の存在によって、より
自分の考えが引き出される、といういい例ですね。

聞き手の“態度”が、話し手に与える影響力を体感する
ワークもあります。

ペアを組んで、話し手と聞き手に役割を分けます。
2分間、聞き手は聞き続けるだけですが、あるルールを設けます。

前半1分間はすごく一所懸命話を聞いてあげ、後半1分間は“無視”
するのです。

すると、話し手はこんな感想を抱きます。
「聞いてもらっている時は、コトバがポンポン出てきました。
でも後半は頭の中が真っ白になり、何を話していいか分からなく
なりました。」
「前半は、もっと話したいという気持ちになった。
無視されると、悲しい気分になり、落ち込んだ。」

自分の“聞く態度”が、相手のモチベーションばかりか、頭の
回転数や話の質と量に相当な影響を与えるということがわかります

一般的に、会話においては話す人のプレゼン力や論理力に焦点が
いきがちです。

上司と部下の面談。
面接官と応募者の面接。
営業担当と取引先との商談。

相手に対して、「話がヘタだなあ」とか「考えが浅いなあ」と
思う事、ありますよね。
実はその原因は、聞き手である自分にあるかもしれません。

《まとめ》
私の聞く姿勢が、相手の本音を引き出す。
そればかりか、やる気や能力までも!