COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2013/12/12

【vol.281】カラスは、何色?

「黒いものが、白になる瞬間を見たんですよ!」

と、東京在住の女子大生が、興奮しながら、
内定先の某銀行での出来事を話してくれました。

『この前、内定式がホテルであったんです。
そこは全館禁煙で、その旨は事前に告知されていました。
当日も冒頭の挨拶で、「禁煙だからくれぐれも吸わない
ように」と話があり「何度も言わなくても分かるのになあ…」
と思っていたんです。

その後、懇親会になって、各テーブルに1人づつ、
経営幹部の方達がばらけて座って、食事が始まりました。

しばらくして、ふと見ると、なんと!
頭取がテーブルで堂々とタバコを吸ってたんですよ!
しかも、灰皿がないから(禁煙なので)、自分のビールの
グラスに灰を落としているんです・・・!

びっくりして、人事部長に「頭取がタバコ吸ってますけど…?!」
と聞いたんです。そうしたら人事部長
「見ちゃダメ!見ちゃダメ!」って言うんですよ。

その日は撮影OKだったんですが、しばらくすると
「今日は撮影もSNSも禁止です」と、カメラやスマホを
没収されて。ホテルの人は慌てて灰皿(多分従業員用の)を
持ってくるし。

入りたかった会社だからすごく嬉しかったし、頑張ろうって
思ってたのに、なんかすごくがっかりして。
辞めたいなあって思っちゃいました・・・。』

いやあ、あるものですね、半沢直樹の世界って!

社内で偉くなったら、何をやっても許されると未だに
思い込む時代錯誤な経営トップ。

社内の論理が最優先の、硬直化した組織。

内向きに肥大化した大企業は、今後存続が難しいだろう
なあと思います。

ただ、こうした組織のしがらみや理不尽さは、
大なり小なり、どこでもあるものです。

その意味では、上記の様な“超A級の”理不尽(笑)を
享受できる機会は、逆に貴重ではないかと。

長く働いてどっぷり浸かってはいけませんが、
目的を持ち、敢えて大企業に飛び込むと言う選択肢は、
ありかもしれないと思いました。

《まとめ》
若いうちの“理不尽”は、買ってでも経験した方がいい。
人事部長のように、ならないために。

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