COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2014/03/20

【vol.294】隈研吾と、桶。

今日、日本橋にCOREDO室町という商業施設が新たにオープン
しました。

なかでも、日本橋三越のライオンの真向かい、ひときわ目立つ場所
に店舗を構えるのが「茅乃舎」です。

茅乃舎は、福岡にある自然食レストラン。そこで生まれた無添加の
だしや調味料などの商品が、特に女性から支持を受けています。

日本橋店を見学に行ったのですが、驚きました。
直径2m以上ある、巨大な桶が、いくつも空中に浮いているのです。
スゴいインパクト!

聞くと、店舗デザインは、あの隈研吾さんが手がけられたとのこと。

世界的建築家の隈研吾さんと、どういう経緯で仕事のご縁が
できたのだろう?
と、無粋な興味が湧いたのですが、先日オープニング
レセプションで隈研吾さんが挨拶され、いきさつを聞くことが
できました。

隈さんは、今回の依頼がある前から茅乃舎のだしを
知っていて、ファンだったそうです。

また、福岡のレストランを訪れた際、茅葺きの屋根など
ディテールがピシッと決まっていて、センスがいいなあと
思っていた、というお話でした。

隈研吾さんの心をつかむ、商品の価値と魅力を有して
いたということですね。スゴい!

「茅乃舎」の原点は、今年で創業120年を迎える造り醤油屋です。
今回、日本橋店のデザインにあたっては、今も続く醤油蔵の
空間そのものを再現しようと、そのエッセンスである「醤油桶」
と「麹蓋」をモチーフにしたそうです。

日本橋は、かつての日本食文化の発信地。
その土地で、120年の歴史の、創業の精神に根ざした
店舗デザイン、そして、醤油ベースの新商品の展開など、自社の
持つ価値に、更に磨きをかけていこうとする茅乃舎。

見た目のイメージを整える、といった表面的な考えではない、
長期視点での本質的なブランドづくり。
そのお手本を見た思いでした。

《まとめ》
寡占化が進む醤油でも、ブランドを創ることはできる。
社内や、地域に埋もれている商品にも光を当てうるのでは?

■茅乃舎
http://www.kayanoya.com/

■COREDO室町
http://mi-mo.jp/pc/institution.php?iid=0013

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