“女性同士の同性愛”を指す言葉だそうです。
女性が書いたものです。
自分には、ゲイやバイセクシャルの男性の友人はいますが、
いわゆるレズビアンの知り合いはいません。
「女の子同士はどこで出会うの?」
「どうやってセックスをするの?」
「家族へのカミングアウトはいつ?」
「同性同士の結婚って可能なの?」
『そんなギモンについて書いてます。』
という謳い文句に、ドキドキしながら手に取ったのですが、
内容は想像以上に深く豊かでした。
同性愛者は、どれくらいいると思いますか?私は勉強不足で知らなかったのですが、
なんと日本人では、男性の4.9%、女性の7.1%だそうです!
(2013年、約14000人へのアンケート調査)
ということは、学校ならクラスに1人以上、会社にも何人かは
いるということになりますよね。
さきほど「レズビアンの知り合いはいない」と書きましたが、
正確には、「そうだと名乗る人に会っていない」だけだったの
だなあと思いました。
もうひとつ、自分が無知だったと感じたのは、性的少数者の
“多様さ”についてです。
私は単純に“好きになる相手が、同性か、異性か、両方か”
という切り分けで考えていました。
しかし、
・女性らしいふるまいや格好はしたいが、女性が好きな男性
・女性に恋愛感情は持つが、
・人に対して恋愛感情は持つが、性的欲求は持たない
・男性と女性、両方の身体的特徴を持つ人 etc.
セクシュアルマイノリティー(性的少数者)は、ひとくくりに
できないこと。人の数だけ多様性があるということを知りました。
著者のようにオープンにしている人はごく少数で、普段は知る
機会がありません。社会の偏見や先入観もあります。
しかし、
面接に来た応募者が性的少数者だったら、採否に影響しますか?
もし社員がそうだったら、どのように対応しますか?
自分の子供や家族がそうなったら、どうしますか?
価値観も生き方も多様化しているなかで、こうしたテーマも
今後さらにオープンになってくるでしょう。
その際に自分はどう考え、どう行動するか?
その材料を提供してくれる一冊です。
興味がある人にも、ない人にもオススメしたいです!
『百合のリアル』牧村朝子 著 (星海社新書)