COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2014/06/19

【vol.307】ボスのゆくえ。

みなさん「イクボス」って、聞いた事ありますか?

『育児や介護など、部下の私生活に配慮できる経営者や上司』
を指すそうで、最近注目されているそうです。

わざわざ名付けなくても、気配りができるタイプの上司は
今までもいたのでは?
と思ったのですが、先日イクボスを取り上げた番組での、
コメンテーターのひと言が、心にひっかかりました。

『時間に制約がなく仕事ができる人は、社会人全体の3割
にまで減るだろう』と。

たしかに、高齢化に少子化が重なり、昔に比べて介護や
育児を “誰かに任せる” ことは難しくなっている。

また、離婚率も高くなって、シングルマザー、シングル
ファーザーも増えている。

それ以外にも、「資格などの勉強をしたい」とか「プライ
ベートを充実させたい」といった多様な価値観を持つ人も多い。

「仕事だけに全てを捧げます!」という人が少数派になる。
というのは、なるほどそうかも、と思いました。

現在、企業で上司の立場にある人は、その多くが仕事を
最優先にバリバリ働いてきたタイプでしょう。

そういう方が中核にいる組織の風土は、“仕事中心な人” 色
に染まります。

「24時間戦える人がメインで、そうでない人はサブ」
という感覚の上司が多いに違いありません。

しかし、これからは時間に制約のある人を前提にした
組織づくりが求められます。

つまり
「時間に制約のある部下には、大事な仕事を任せられない」
ではなく、
「制約がある人に見合った仕事を提供し、いかに意欲的に
働いてもらうか」
という発想で行動ができるリーダーでなければ、チームの
パフォーマンスを高めることができなくなる、ということです。

多様な部下のマネジメントを、上司の個人の努力に頼るだけ
では不十分です。
会社は、必要な制度の整備だけすればいいのではなく
次世代型のリーダー育成に取組む必要があるのだと思います。

《まとめ》
“家庭に事情のない人”がいなくなる時代。
それを前提にした組織づくりを。

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