COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2014/11/06

【vol.326】憧れ企業のエリート社員たちの気づき

先日、ある大手食品メーカーの4年目社員を
対象に、研修を行ないました。
テーマは「問題解決力」です。

受講生はみな理系の大学院卒。
普段は商品開発や、生産技術部門に所属されています。
私も学生時代から憧れていた有名企業。
みなさん、ちょっと見たことがない位、論理的
思考力に長け、素晴らしい素材の持ち主でした!

研修では、自社の商品Aを事例に、
「コンビニですごく売上を伸ばしている
競合商品Bに、どう対抗するか?」というお題で、
問題解決を図ろうという課題がありました。

確かに私も、商品Bが発売されて以来、そればかり
買ってしまう位、強力な商品力があるのです。

グループでディスカッションを行うと、
意見は色々と出てきました。
しかし、なかなか核心をついた議論にはなりません。

よくよく聞いてみると・・・

受講生たちが、自分の仕事の範囲での知識は
あっても、“店頭で発売されているいち商品
としてのA” に対する知識が少なかったり、
強みを把握していない。ということがわかりました。

たしかに、
Q.自社商品Aのターゲットは誰なのか?
とか
Q.他社と比較して何が強みなのか?
といったことが理解できていなければ、
課題解決策はきちんと考えられないですよね。

『売上が伸びるということは、その商品の
魅力や価値を感じた “ファン” が増えるということ。
作り手である自分たちの想い入れが薄かったら、
他人の心を動かし、ファンを増やすことは
できないですよね?』
私は受講生にそう伝えました 。

受講生たちは今回の研修を通して、商品の
“価値” に関する情報や、ファンとしての “想い入れ”
が不足している、ということに気づくことができました。
(研修責任者の方も、この事実には驚いていました)

部下が商品をきちんと理解しているか?
愛着を持っているか?
そうしたことを把握し、必要なアプローチを行なうのは、
上司の役割です。

素晴らしい能力や、問題解決力などのスキルは、
「◯◯したい!」という想いがあってこそ、最大限に
発揮することができますよね!

《まとめ》
スキルは、自分の想いを体現するための手段でしかない。

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