COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2015/07/24

【vol.362】新年度にあたり、志を考えてみる。

大河ドラマ「花燃ゆ」で、吉田松陰先生が何度も口にしていた言葉があります。

『あなたの志は、なんですか?』

ところで、志とは、どういう意味なのでしょうか?
辞書を引くと、このように書かれています。

『心に決めた目標・目的。信念。』

しかし、普通の「目標・夢」と「志」とでは、意味が違う気がしますよね?

私は、【志】=目標+「社会性」+「 MUST(ねばならない)」
と定義しています。

経営者でたとえると、
「年収一億円欲しい!」「100億円企業を創りたい」
というのは、個人的な目標であり、志とは言えません。

日本を代表する高級インテリア家具ブランド「アルフレックス ジャパン」の創業者、保科正さん。
50年前にイタリアを訪れた際、日本とのライフスタイルの豊かさのあまりの違いに
「カルチャーショック以上の衝撃」を受けたそうです。

そこで保科正さんは、『日本の生活文化を豊かにしなくてはいけない!』
『俺がやらずに誰がやる!』という使命を抱き、創業。
とはいえ・・・当時の住宅は、畳の和室だらけで「リビング」という概念すらなかった時代。
1971年に発売した「マレンコ」というソファは、現在も人気のロングセラー商品ですが、
最初の10年間はさっぱり売れなかったそうです。

それでも、“売れるかどうか”ではなく、“日本のライフスタイルを豊かにしたい!”という一念で、アルフレックスをトップブランドに育てあげた保科正さん。
その目標は「私利私欲」ではなく、社会性と、MUSTに溢れた「志」だと思うのです。


「志ある企業が、変化を乗り越え、豊かに成長し続けていける社会」


これは、ブレスカンパニーが掲げているvisionです。

私はこれまで2000人以上の経営者とお会いしていますが、
上記の定義でいう「志」を持った方ばかりではないなあと感じています。

しかし、企業が存続していくためには、2つの理由で志が極めて重要です。
ひとつには、個人的な夢・目標は引き継げないが、志は次世代に受け継いでいけるから。

ふたつ目には、志は求心力を発揮し、応援団を増やすことができるからです。
一方で「とにかく稼ぎたい!」といった経営者の個人的欲求に共感したり、応援してくれる人は少ない。
むしろ、これからはますます減っていくことでしょう。

20年、30年と歴史を積み重ねていくなかで、ずっと順風満帆な会社などひとつもありません。
景気や業界動向、成長過程での組織課題etc.
必ず、何度も“浮き沈み”があるものです。

そうした転換点を乗り越え「志」を実現していく企業のお役に立ちたい!
志ある企業が社会に増えていったら素敵だ!

それが私たちブレスカンパニーの「志」なのです。




《まとめ》
志ある「組織 」とそこに関わる「人」が、変化を乗り越え、豊かに成長し続けていける社会に!

 

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