COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2015/11/19

【vol.378】事業承継のコツは能楽にあり?!

「能楽」を初めて体験してきました。

世界最古の舞台芸術だと言われるお能、印象に残ったのは「シンプルさ」です。

舞台には、大掛かりなセットや小道具がありません。
太鼓と笛、そして舞う人の、余計なものをそぎ落とした動きの積み重ねだけで、話が進んでいきます。

研ぎ澄まされたシンプルさは、すごくカッコいい!
ただ、いわゆる舞台演劇と比べて動きが少ない上にゆっくりなので、観る側も集中力が必要とされます。

ストーリーの解説を事前に読んで臨みましたが、正直、本当の奥深さの半分も理解できていないと思いました・・・

驚いたのは、子役のパフォーマンスの高さです。
6~7歳の男の子が源義経役で出演していたのですが、セリフはきちんと言うし、何十分間も同じ姿勢で待ち続けていられる。

うちの息子(8歳)にはとても無理な気がして・・・
どうやって育てているんだろう?と不思議に思いました。

能楽は700年の歴史があると言われていますが、つまり、それだけの長い期間、“事業継承” されてきたということ。
組織に喩えると、究極のファミリービジネスです。

後継者を幼いころから巻き込み、価値を伝え、指導する。
継ぐ覚悟を決めさせ、一流のスペシャリストに仕立てていく。

きっとすごいノウハウがあるにちがいない!

ちなみに、博多の伝統的なお祭り、博多祇園山笠は770年の歴史があります。
小さい子供も参加しますが、出てくるたびにお菓子の詰め合わせを帰りにもらえます。

そうした「ニンジン作戦」もあるのかもしれませんが(笑)
きっと多様な知恵と工夫があるのでしょう。

日本の中小企業で子供に経営を継ぐ割合は90%以上と高い割合です。一方で承継に悩む経営者はとても多いです。

日本の伝統文化の事例にヒントを見つけられるのではないか?!

と、子役君の素晴らしさを目の当たりにしながら、そんな考えが頭をよぎりました。
Podcastにお招きして、話を伺ったりしながら、研究を進めていきたいと思いました!

《まとめ》
700年継続させてきた知恵から学びたい!

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