COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2016/03/11

【vol.392】お客様から可愛がられる社員のつくり方。

携帯ショップや、中古車買取・販売のフランチャイズ、温浴施設など多業態を展開しているお取引先のS社。

『人柄重視』で人材採用をしており、サービスの質が高く、地域のお客様から慕われています。

先日、とある打合せの際に「愛すべきお客様」というテーマで自分のお客様ジマンのエピソードを語ってもらう機会がありました。

すると、出てくる出てくる!

まずはマツモトさん。

「軽トラックの荷台いっぱいに、採れたての枝豆を持ってきてお客様がいました。

『これ、食べて』と店頭にどっさり置いていかれて。嬉しいやら困ったやら(笑)」

続いて温浴施設のウエムラさん。

「温浴施設で1日3回、《ロウリュ》というサービスをしています。

サウナの中で大きなうちわを使って熱風を送るという灼熱地獄のひととき(汗)

ある常連の男性のお客様がいるんですが、来ると必ずサウナの外で僕を待ってくれているんです。

『おつかれさん!暑かったろ!』とコーラの栓を開けて!」

そして、車買取・販売のガリバーで働く入社3年目のハツタさん。

「車を見に来られた男性のお客様が、最初は愛想が良くない雰囲気でした。

電話しても出られないし、訪問してもぜんぜんお会いできなくて。

ところがある日フラッとお店に来られて『あの車、買うよ』と。

その後はとてもかわいがってもらい、食事に連れていって頂いたり、自宅にお招き頂いたり。

先日、異動になったんですが、その時にも大々的に送別会をやってくださいました。」

いやあ、皆さんもってますね!

私が「ハツタさん、スゴイですね!なかなか会えなかったのに、なんで買って頂いたんだろうね?」

と尋ねると

「ん~、よく分からないんですけど、手紙は10通位書いたんですけどね・・・。」と。

じゅ、10通も!

聞くと、車のカタログや提案資料を持参するたびに、手紙を添えていたのだそうです。

それは可愛がられるわけだ・・・。

S社は、九州エリアの接客コンテストで何度も上位入賞したり、優秀店舗として全国表彰されたりしているのですが、その理由が改めて分かった気がしました。

それはS社が採用時に重視している「人柄の良さ」に、熱意や努力が積み重なって、お客様に届いているのだと。

それがハツタさんだけではなく、一人ひとりが出来ていることが、他社にはない強みとなっているのです。

一体、どんな仕組みで成り立っているのでしょうか?

マネジメントや育成の工夫もあるのでしょうが、私はより「風土」のもたらす影響が多いと考えています。

つまり、まじめに一所懸命仕事をする人が社内で大多数を占めることで、社内の“あたりまえのレベル”が高まったのです。

この話で思い出したのが私の前職、ワイキューブのこと。

同社は採用力が高く、毎年前年を上回るレベルの新人を獲得できていました。

自分より優秀な素材の新人が、常に年下で入社してくるということは、「いつ抜かされるか分からない!」という危機感を誰もが自然と抱くことに繋がります。

その結果、特に管理をせずとも、サボったり、漂っている社員は殆どいませんでした。(そんな余裕がなかったのです。)

どんな社風の組織をつくりたいか?という観点を採用に取り入れてみることは、目指す組織づくりの到達スピードに大きく影響を及ぼすはずです。

《まとめ》

社風は「人」でつくられる。

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