COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2016/04/21

【vol.398】LINEを使わない中学教師から学ぶこと

先日、ある惣菜メーカーに伺ったときのことです。
「調理の責任者が、食に興味がなくて困ってるんですよ。昼食はコンビニばかり。
『美味しい店を食べ歩いてきなさい』
と言っても聞かないんですよね…。」
という話が先方から出ました。

もし、皆さんの会社にこういう社員がいたら、どのように考えますか?

私はこの話を聞いて、知人が話していたエピソードを思い出しました。
最近、出身高校の同窓会実行委員になった知人。数ヶ月後に1000人規模の大きな同窓会を企画しているそう。
ですが、その委員長が問題。30代半ばの同級生がやっているのですが、彼だけがLINEを使えず、連絡のやりとりに苦労しているのだと。

聞くところによると、その委員長の仕事は中学校教師。

LINEの使い過ぎ、LINEいじめなどが取り沙汰されているように、中高校生にとってLINEは最大トピックの一つなはず。
にも関わらず、中学校の教師でありながらLINEが使えないなんて、私には考えられません。

ひょっとするとその男性は、先生という職業を「カリキュラムに沿って授業を進める仕事」と認識しているのかもしれない。
だから『仕事以外のことは(自分が興味がなければ)知らなくても問題ない。』
そう考えているとしたら、LINEを使わない彼の姿勢も納得できます。
(そういう先生に自分の子供を預けたいかどうかは別ですが…。)

“生徒が、よりよい人間として、社会人として、成長していくための環境づくりを支援する”
それが教師のミッションだ、と定義していれば、LINEへの取り組みも変わってくるはずです。

前出の調理責任者も同じ。
“勤務時間に料理に関する与えられた業務をこなすのが仕事。”
そう考えているから、それ以外のプライベートな時間に、自分が興味がないことを強いられる意味がわからないのかもしれない。私はそう思いました。


自分の時間を切り売りして、その対価として給料をもらう。
そういう仕事観が間違っているとは言いませんが、代わりが効く仕事は、今後ますますITやAI(人工知能)にとって代わられてていくし、“時給” も下がっていくでしょう。

やるべき仕事の目的を本質的に捉え、不断の自己投資を行い、自分の価値を高め続けていく。
社会で必要とされ続けるためには、そうしたスタンスが大切だと思うのです。


《まとめ》
仕事と思うな。人生と思え。