COLUMN

コラム「社長の給料まる見え日記」

2017/05/11

【vol.447】学生気分をとっぱらう「まじめな雑談」トレーニング

同期入社の同僚は、かけがえがない存在。

と言われます。
先輩や後輩には言えないことも、同期だけにはぶっちゃけた話ができる。
共感しあえる。
それが同期ならではの魅力です。

ただ、毎年新入社員を見ていると、ぶっちゃけた話ができる関係になるために、ちょっとした工夫がいると感じています。

彼らは空気を読んだり、相手に合わせる能力が高いため、一見すると仲良く会話が弾んでいるように見えます。

しかし、よく聞いてみると表面的なやりとりが多く、突っ込んだ話はしていません。

先日ある企業の新人研修の講師をさせて頂いたときのこと。
朝礼時に「この2日間をふりかえって気づいたことを全員で共有し合おう」というワークをしました。

内容は、仕事でもそれ以外でもOKとしていたのですが、ほとんどの人が友人と食事した事や家族とのやりとりなど、“仕事以外”の話をしたのです。

この時期は研修漬けの毎日です。なのに、あえてその話題に触れない。
彼らはまだ“同期”にはなっておらず、学生時代のような表面的な関係性しか作れていない。
そう感じた私は、その後のプログラムを通じて、仕事観、価値観はもとより、お互いの長所や課題についても、ざっくばらんに話し合える関係づくりを心がけました。

仕事観や人生観など、いわゆる「まじめな雑談」ができると、関係性が深まります。
上記の新人たちも「ただの雑談」をしていた時と、その後「まじめな雑談」をするようになってからでは、表情や目つき、空気感がまるで違ってきました。

学生時代からそうした関係づくりに慣れてない新人が増えています。
状況を見ながら、会社側がサポートしてあげると良いでしょう。
《まとめ》
同期と一緒にいるだけでは「かけがえのない存在」にはなりにくい時代。周囲がひと工夫を与えよう。